位取りとは?(十の位・一の位をわかりやすく)

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位取りとは、数字が「何か」だけでなく「どこに置かれているか」でその値が決まる、という考え方です。23の2は「2」ではなく「10が2つ」、3は「1が3つ」をあらわしています。
日本では小学1年生の算数で、「十の位」「一の位」という言葉とともにはじめて学び、2年生で百の位・千の位へと広がります。そして2けたのたし算・ひき算の筆算(くり上がり・くり下がり)で実際に使われるうちに、しっかり固まっていきます。
結論から言うと:位取りは、10ずつ数える、2けたのたし算、お金を数えるなど、このコラムで取り上げているほとんどの力を下から支えている考え方です。ほかのテーマのついでにふれるだけでなく、一度それ自体をきちんと知っておく価値があります。
私たちのアプリは、子どもが数字を書く前に、量を10のまとまりとばらで見るようにつくっています。だから位取りは、私たちがいつも考えている力です。ここでは、言葉の意味、身につくおおよその時期、まだわかっていないときの具体的なサイン、そして位取りが、別々に見えるたくさんの力を支えている理由をまとめます。
位取りって、どういう意味?
数の中で数字が置かれた位置が、その数字の値を決めるということです。47の4は、4つの物のような「4」ではなく、10が4つ、つまり40です。幼いころの子どもは、数字をひとつずつ覚えます。1はりんご1個、4は指4本。そこでは数字の名前と量がぴったり重なっています。だから、同じ数字が置かれた場所によってまったく違う意味になる2けたの数は、今までの延長ではなく、本当に新しい考え方なのです。
日本語は、この考え方を言葉の上で助けてくれます。47は「よんじゅうなな」、つまり「4つの十と7」とそのまま読みますし、漢数字で書けば「四十七」と、十が目に見えます。それでも、読めることと、位置が値をあらわすとわかることは、別の力です。
日本の小学校では、いつ学ぶ?
学習指導要領では、1年生で「数を、十を単位としてみること」や2けたの数の表し方を学び、用語として「十の位」「一の位」が出てきます。教科書ではたとえば、2学期のはじめに「10といくつ」で20までの数を、3学期に「10がいくつと1がいくつ」で100、さらに120くらいまでの数を学びます。2年生では、4けたの数までを十進位取り記数法で表すこと(1万にもふれます)、数を10や100を単位としてみること、そして2けたのたし算・ひき算の筆算を学びます。
考え方がわかることと、それを使って計算できることは別の節目で、そのあいだに差があるのは普通のこと。遅れではありません。
| 段階 | どんな姿か | おおよその時期 |
|---|---|---|
| まとめる | 物を10のまとまりと、残りのばらに手で分ける | 年長〜小1の2学期 |
| 言う | 「23は10が2つと1が3つ」と、助けを借りながら言える | 小1の2学期〜3学期 |
| 書く | 「にじゅうさん」を203としないで、23と正しく書ける。十の位・一の位という言葉を使う | 小1の3学期 |
| 広げる | 百の位・千の位まで。305のように0のある数も正しく書く | 小2 |
| 計算する | くり上がり・くり下がりのある筆算で使う | 小2〜小3 |

まだ位取りがわかっていないサインはある?
あります。当て推量ではなく、研究でもよく知られているサインです。数のことばは知っていても位置の意味がまだわかっていない子は、数字の位置ではなく、聞こえたとおりに書き写すことがあります。英語圏の研究では「six hundred nine」(609)を6009と書く例がよく知られていて、日本語に置きかえるなら、「ひゃくご」を1005、「ひゃくにじゅう」を10020と書くような書き方にあたります。
子どもの側から見れば、まったく筋の通ったまちがいです。ことばを正確に書きとっているのであって、まだ位置を使って組み合わせていないだけ。これは大きな問題のサインではありません。次に取り組むべきなのは、数えることや数字の書き方ではなく位取りそのものだ、という具体的な合図です。
なぜ、位取りはこれほど多くのことにかかわるの?
別々の算数の力に見えるものの多くは、じつは位取りを新しい場面で使っているだけだからです。10とびで数えられるのは、10、20、30が「10が1つ、2つ、3つ」だからです。お金を数えるのも、10円玉や100円玉が出てくれば同じしくみで、10円玉10枚が100円玉1枚になるのは、位取りそのものです。
くり上がりのある2けたのたし算でしていることも、つまりは「ばらの1が10個たまったら、10のまとまり1つに取りかえる」ことです。位取りそのものがしっかりすれば、子どもにとってはどれも別々のテーマではなくなります。逆に言えば、保護者は「筆算のくり上がりがうまくいかない」という目に見えるつまずきには気づいても、本当の原因がその一段下にあることには気づきにくいのです。

家で具体的に教えるには?
- 身近な物を10ずつ束ねる。ストロー、アイスの棒、ブロックをちょうど10個ずつ輪ゴムでまとめ、ばらをいくつか横に置けば、「10が2つと1が3つ」が、文章ではなく指させる物になります。学校の算数セットにある数え棒やブロックと同じ考え方です。
- 数字だけでなく、値を言う。「に、さん」ではなく、「10が2つと1が3つで、にじゅうさん」と声に出して読む。数字の名前だけでなく位置まで言葉にする習慣が、いちばんの近道です。
- 2列のシートを使う。紙を「十の位」「一の位」の2列に分け、物や書いた数字を合う列に置く。身につくまでのあいだ、十の位と一の位を目で見て分けておけます。教科書でいう「位取り表」です。
- 数表を縦に読む。1〜100の数表の縦の列を上から読むと、一の位は同じまま、十の位だけが1ずつ増えていきます。「3、13、23、33…変わらないのはどこ?」と聞くだけで、位ごとに役割があることが見えてきます。
- 10円玉と1円玉で遊ぶ。お店やさんごっこで、37円を10円玉3枚と1円玉7枚で払う。10円玉が10枚たまったら100円玉と取りかえる。日本のお金は、そのまま位取りの教材です。

0のある数でつまずくのはなぜ?
2年生で3けたの数を学ぶと、「0のある数」でつまずく子がよくいます。「さんびゃくご」を35と書いたり、3005と書いたり。305の真ん中の0は、「十の位には何もない」ことを示す、場所取りの0です。ことばでは「さんびゃくご」と、十の位のことは何も言わないので、聞こえたとおりに書くと0が抜けたり、逆に増えたりするのです。
ここでも助けになるのは位取り表です。百の位・十の位・一の位の3つの部屋をつくり、「百が3つ、十はなし、一が5つ」と物やカードを置いていくと、空っぽの部屋に0を書く理由が目に見えます。「からっぽの部屋にも0を書いておかないと、ほかの数字の位置がずれてしまう」と伝えると、納得しやすくなります。
ちなみに、日本で昔から親しまれているそろばんは、位取りをそのまま目に見える形にした道具です。1本の軸がひとつの位で、右へ行くほど小さな位になります。学習指導要領でも3年生でそろばんによる数の表し方を学ぶので、家にそろばんがあれば、位取りの話のよい相棒になります。
100まで数えられるのに、2けたの数の書き方が不安定。位取りの問題?
多くの場合、そうです。そしてこれは、見分けておく価値のある違いです。声に出して100まで数えるのは順番の力、つまり次に何が来るかを知っていることです。23を正しく書くには、位置が値をあらわすとわかっている必要があり、こちらは別の力で、すらすら数えられる力よりかなり遅れることがあります。片方がしっかりしていてもう片方が不安定なのは矛盾ではありません。次に何に取り組めばいいかを、はっきり教えてくれているのです。
保護者の方からよくある質問
位取りとは、かんたんに言うと?
数の中で数字が置かれた位置が、その値を決めるという考え方です。23の2は「2」ではなく「10が2つ」をあらわします。同じ数字でも、置かれた場所でまったく違う意味になるのはこのためです。
十の位・一の位は何年生で習う?
小学1年生です。学習指導要領では、1年生で2けたの数の表し方や、数を10を単位としてみることを学び、「十の位」「一の位」という用語も1年生で出てきます。2年生で百の位・千の位、そして筆算へと広がります。
位取りがわかっているか、どうすればわかる?
わかりやすいサインは、数を位置ではなく聞こえたとおりに書くことです。「ひゃくご」を105ではなく1005と書くような書き方がそれにあたります。筋の通ったまちがいで大きな問題ではなく、次は位取りに取り組めばいい、という合図です。
位取りは、ほかの算数とどう関係するの?
10ずつ数えること、くり上がりのある2けたのたし算、お金を数えることは、どれも位取りに支えられています。それらのどれかでつまずいているとき、本当の原因は位取りにあることもあります。



