たし算・ひき算はいつから?年齢と学年の目安

台所のテーブルに1から11まで並んだ数字の木のブロックと、5を指さす小さな子どもの手。
この記事の内容
  1. たし算・ひき算は、学校で何年生の何月に習う?
  2. 3つの段階:ぜんぶ数える、続きから数える、ぱっとわかる
  3. 「いくつといくつ」とさくらんぼ計算を、保護者向けに
  4. 指を使って数えても大丈夫?
  5. わかってきたサイン
  6. プリントにたよらず、家でできること
  7. 私たちのアプリの位置づけ

結論から言うと:おやつやおもちゃなど、本物の物を使って「あわせていくつ」「のこりはいくつ」ができるようになるのは4〜5歳(年中〜年長)ごろ。学校で式を使ったたし算・ひき算を習うのは小学1年生で、1学期に答えが10までの計算、2学期にくり上がりのあるたし算・くり下がりのあるひき算へ進みます。答えが頭の中ですっと出てくるのは、小1の終わりから小2にかけてが目安です。ひき算はいつもたし算の少しあとを追いかけますが、それで普通です。「取る」のは「あわせる」より目に見えにくいからです。

このサイトのほかの目安と同じく、ここでの年齢も幅が広く、境目はあいまいです。私たちは小さな子ども向けの数のアプリをつくっていて、「数える」から「あわせる」へと進んでいく子どもたちを毎日のように見ています。その歩みは、どの子もゆっくりです。おやつの時間には3+2を迷わず言える子が、同じ問題を口で聞かれると首をかしげる。どちらもよくあることで、心配はいりません。

たし算・ひき算は、学校で何年生の何月に習う?

文部科学省の学習指導要領(2017年告示、小学校では2020年度から全面実施)では、1けたどうしのたし算と、その逆のひき算は1年生の内容です。答えが10までの計算と、10をこえる計算に分けて扱い、10をこえるほうは「10とあといくつ」という見方を使って計算します。2年生になると、2けたのたし算・ひき算と、その筆算に進みます。

教科書会社によって順番や時期は少しずつ違いますが、たとえば日本文教出版の1年生の年間指導計画では、5月下旬に「いくつといくつ」(10の合成・分解)、6月に「あわせていくつ・ふえるといくつ」、6月下旬〜7月上旬に「のこりはいくつ・ちがいはいくつ」を学びます。そして2学期の10月中旬にくり上がりのあるたし算、11月にくり下がりのあるひき算という流れです。夏休み前までに10までの計算、年内に20までの計算、と考えておくと見通しが立ちます。

年齢・学年の目安多くの子に見られる姿園・学校では
4〜5歳(年中〜年長)本物の物をあわせたり、分けたりして「いくつ?」に答える遊びや生活の中で(お店やさんごっこ、おやつの分け方など)
5〜6歳(年長〜小1の1学期)指を使って、答えが10までのたし算・ひき算ができる小1の1学期:「いくつといくつ」、10までのたし算・ひき算
6〜7歳(小1の2学期〜3学期)10をつくる考え方で、20までの計算をする小1の2学期:くり上がりのあるたし算、くり下がりのあるひき算
7〜8歳(小2)20までの計算の多くは、数えなくても答えが出てくる小2:2けたのたし算・ひき算と筆算

3つの段階:ぜんぶ数える、続きから数える、ぱっとわかる

くわしく見ると、どの子もだいたい同じ3つの段階を順にのぼっていきます。最初はぜんぶ数える段階。3+2なら「いち、に、さん」と数えてから「し、ご」と、毎回すべての物を数えます。次が続きから数える段階。3を頭の中に置いたまま「し、ご」とだけ言います。さらにすっきりした形は、2+7のときに大きいほうの7から数え始めるやり方です。そして最後がぱっとわかる段階。3+2が5であることは、自分の名前と同じように、もう数えなくてもわかっています。

片手で3本の指を立て、もう片方の手でもう1本を立てようとしながら数えている子ども。
続きから数える:3はそのままにして、「し、ご」と続ける。指は、子どもがどこへでも持ち歩ける数直線のようなものです。

この段階を知っておくと、どんな手助けが合うのかが見えてきます。ぜんぶ数えている子に必要なのは、計算カードの速さではなく、身近な物を使った小さなたし算をたくさん経験することです。そのうち、続きから数えるやり方が自然に出てきます。続きから数えている子に必要なのはスピードではなく、次に紹介する「10のまとまり」の感覚で、それが、数えて出していた答えを、覚えている答えへと変えていきます。段階を急がせても、たいていは早く進むのではなく、涙が増えるだけです。

「いくつといくつ」とさくらんぼ計算を、保護者向けに

1年生の1学期に出てくる「いくつといくつ」は、ある数をつくる2つの数の組み合わせのことです。7と3、6と4、5と5は、どれも「10はいくつといくつ」の仲間。先生たちがここに力を入れるのには、理由があります。この組み合わせが、暗算の骨組みになるからです。

それがはっきり見えるのが、2学期のくり上がりで出てくるさくらんぼ計算です。8+5なら、5を2と3に分けて(分けた数をさくらんぼのように線でつないで書くので、この名前があります)、8と2で10、10と3で13。8+5そのものを丸暗記しなくても、10の組み合わせを知っていれば答えにたどり着けます。くり下がりのひき算も同じで、13−8なら13を10と3に分け、10から8をひいて2、その2と3をあわせて5。教科書では、8を3と5に分けて順にひく方法が紹介されることもあります。どちらも正しいやり方なので、お子さまが学校で習ったほうに合わせてあげてください。

台所のテーブルで、半分ほど埋まった6個入りの卵のケースに茶色い卵を入れる子どもの手。
いっぱいになるまで、あといくつ?卵のケースは、それだけで「いくつといくつ」の問題になります。

「いくつといくつ」の練習に、プリントは必須ではありません。日本の卵パックは10個入りが多く、5個ずつ2列に並んだ形は、そのまま学校で使う「10のわく」です。いくつか卵が入ったパックを見せて「あといくつで10?」と聞けば、立派な練習になります。両手の指も同じで、何本か折って「立っているのは何本?」。2+2、3+3、4+4のような同じ数どうしのたし算は、多くの子が最初に「ぱっとわかる」ようになる計算です。そこまで来たら、3+4を「3+3より1つ多い」と考える近道も、すぐあとからついてきます。

指を使って数えても大丈夫?

保護者の方がこっそり気にしていることなので、先に答えておきます。はい、指を使って数えるのは大丈夫です。この年齢では、むしろよいサインです。指は持ち歩ける数直線のようなもので、答えが記憶に移っていくにつれ、子どもは自然と指を使わなくなっていきます。「指を使っちゃだめ」と叱ると、子どもは机の下で指を動かすことを覚えるだけで、育ってほしかった暗算の力はかえって遅れがちです。くわしくは指で数えるのはダメ?にまとめています。

わかってきたサイン

  • 大きいほうから続けて数える。2+7と聞いて7から数え始めるのは、本当にわかってきている、さりげないしるしです。
  • 同じ数どうしが、すぐに出てくる。3+3や5+5が即答になり、それを手がかりに近い計算も解けるようになります。
  • 10をつくって考える。9+4を「9と1で10、あと3」と考えるのは、さくらんぼ計算が頭の中で動いている証拠です。
  • ひき算を「たして」考える。11−8を、11から8つ戻るのではなく、8から11まで「いくつ進めばいい?」と考える。大人がおつりを数えるときと同じやり方です。
  • おかしな答えに気づく。「4+3は9だよね」と言うと笑い出す。計算の下で、数の感覚が育っています。

プリントにたよらず、家でできること

5歳・6歳の子に必要なものは、ほとんどが遊びと食べものの中にあります。どれも数分でかまいません。プリント1枚より、ずっと身につきます。

  • さいころのすごろく。すごろくは、実はたし算の練習そのものです。さいころを振って、続きから数えてコマを進める。さいころを2つにすれば、毎回2つの数のたし算になります。
  • ドミノ。1枚1枚が、左右の目をあわせる小さなたし算になっています。
  • お店やさんごっこ。おもちゃに1〜10円の値段をつけて、10円玉と1円玉で払ってもらい、おつりを返してもらいます。ごっこ遊びの形をしたひき算です。
  • おやつ算数。「クッキーが4枚あるね。1枚もらっちゃおう。のこりは何枚?」。「えー!」と言いたくなる気持ちが、いちばんの記憶の助けになります。
  • 卵パックの問題。お湯がわくのを待つあいだの2分で、上で紹介した「あといくつで10?」を。
テーブルの上にさいころとドミノが置かれ、子どもの手がボードゲームの木のコマを進めている。
振って、たして、進む。すごろくは、楽しみながらできるたし算の連続です。

私たちのアプリの位置づけ

私たちのアプリ、99 Math Animalsは、まさにこの「数える」から「あわせる」へ進む時期の子ども向けです。子どもは動物のグループを数え、小さなたし算やひき算に出会い、答えを指で書きます。手で書くようにしたのは意図的です。「ご」と言えることと5を書けることは別の力で、学校ではその両方が求められるからです。ただ、この段階でアプリはあくまで添えもので、主役ではありません。続きから数えられるようになる瞬間は、たいてい食卓で、本物の物と、待ってくれる大人といっしょに訪れます。この時期のアプリ選びには算数アプリの選び方のチェックリストが使えますし、画面を使わないアイデアは家でできる数あそびにまとめています。

前後の段階を知りたい方は、5歳の算数、何ができればいい?、100まで数えられるのは何歳?、そしてこの先の九九はいつから?もどうぞ。

保護者の方からよくある質問

たし算は何歳からできるようになりますか?

本物の物を使って「あわせていくつ」がわかるのは、4〜5歳ごろが目安です。式を使ったたし算は小学1年生で習い、1学期に答えが10までの計算、2学期にくり上がりのある計算へ進みます。入学前に式で計算できなくても、心配はいりません。

くり上がりのたし算は、何年生の何月に習いますか?

1年生の2学期です。教科書会社によって少し違いますが、10月ごろにくり上がりのあるたし算、11月ごろにくり下がりのあるひき算を学ぶのが一般的な流れです。土台になるのは、1学期に習う「10はいくつといくつ」です。

さくらんぼ計算とは何ですか?

くり上がり・くり下がりのある計算で、数を分けて10をつくる考え方を、さくらんぼのような図で書きあらわす方法です。8+5なら5を2と3に分け、8と2で10、10と3で13。10の組み合わせを知っていれば、すべての答えを丸暗記しなくても計算できます。

年長のうちに、たし算のプリントをやらせたほうがいいですか?

必ずしも必要ありません。5歳なら、おやつやさいころ、すごろくなどで本物の物を使ってたし算するほうが、同じ力を涙なしで育てられます。プリントが好きな子ならもちろんかまいませんが、いやがるなら、さいころ遊びがまったく同じ算数を教えてくれます。

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